申告・納付期限の延長

おはようございます。
国税庁から2月末に発表があったので皆さんもご存知と思いますが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、確定申告の期限が4月16日に延長されています。
私も報道されている情報しか知らないのですが、今日は現時点で分かっている内容をお話ししたいと思います。

大きく分けて3つの税と各種手続きの申告期限や納付期限が延長されています。1つ目は、確定申告と言えば皆さんご存知の申告所得税です。2つ目は、個人事業者の消費税です。最後は、贈与税です。

延長される前は、申告所得税と贈与税の期限は3月16日月曜日、個人事業者の消費税の期限は3月31日火曜日でした。これら3つとも4月16日木曜日まで延長となっています。
申告所得税と贈与税は1カ月、個人事業者の消費税は半月、申告期限と納付期限が延びたことになります。

国税庁のホームページに、期限延長された、主な手続きが掲載されています。

いくつか紹介しますと、先ずは、3つの税に共通して更正の請求です。
それから、申告所得税関係では、
・所得税の青色申告承認申請
・青色事業専従者給与に関する届出
・個人事業の開廃業の届出
・純損失の金額の繰戻しによる所得税の還付請求
・所得税の減価償却資産の償却方法の届出

贈与税関係では、
・相続時精算課税選択届出などが延長されています。
それから、国外財産調書や財産債務調書の提出期限も4月16日木曜日まで延長されています。

はい。申告期限と納付期限が延長されたことによって振替日も先に延びています。
申告所得税の振替日は4月21日から5月15日金曜日に、個人事業者の消費税の振替日は4月23日から5月19日火曜日に延長されました。
贈与税は振替納税制度がありませんから、4月16日木曜日までに納税もすませる必要があります。

税務署の確定申告期限が延長されても同時に市県民税の申告期限が延長となる訳ではありませんが、各市町村のホームページを見ると、税務署と同様に4月16日木曜日まで延長したと掲載しているところが見受けられます。

ただ、延長された期限内であっても、3月17日火曜日以降に市県民税の申告書や所得税の確定申告書を提出した場合、令和2年度の個人市県民税の納税通知書や所得証明書など、それから、国民健康保険料などの各種福祉制度の判定や計算が、間に合わないことがあるかもしれないとホームページでは注意喚起されています。
順次、変更などの処理がされていくようなので、よく内容を確認されることをお勧めします。

税務署の相談会場に行かないでｅ-Ｔａｘや郵送で申告される方が増えると思います。
申告期限ギリギリに郵送される場合、申告書は「第一種郵便物」又は「信書便物」として送付する必要があります。
郵便や信書便を利用した場合、提出日はその郵便物や信書便物の通信日付印により表示された日が提出日とみなされます。しかし、申告書を郵便や信書便以外の方法で送付した場合は、税務署に到達した日が提出日となってしまいます。

色々なご事情で、申告期限ギリギリに郵便や信書便以外の方法で申告書を送付してしまった場合、税務署に到達した日が4月17日金曜日以降となると、期限内申告をしたつもりが期限後申告となってしまいます。
期限内申告でないと受けられない特例などもございます。

1年に1回の確定申告、書類をそろえるだけでも大変だと思いますが、早めに余裕を持って申告されることをお勧めします。