海外移住戦略
相続税の負担が重い日本では、相続に悩む企業経営者が少なくありません。近年は、海外移住を通じて節税を考える動きも出ています。では、企業経営者にとって現実的な移住先はどこなのでしょうか。
マレーシアは二拠点生活とコスト重視に向く
マレーシアは、長期滞在ビザ制度であるMM2Hが有名です。固定預金や不動産購入などの条件はありますが、シンガポールのGIPに比べると、はるかにアクセスしやすい制度です。
MM2Hには、シルバー、ゴールド、プラチナといった段階的なティアがあります。シルバーでは固定預金が約2,200万円程度、ゴールドでは約7,400万円程度、プラチナでは約1.5億円程度が目安とされています。
50歳以上の場合、最低滞在日数の要件が免除されるため、日本とマレーシアを行き来する二拠点生活にも向いています。完全移住に抵抗がある経営者にとって、まずは海外拠点を持つという選択がしやすい国です。
マレーシアの大きな魅力は生活コストです。
クアラルンプール中心部でも、家賃はシンガポールの数分の一です。2ベッドルームの高級コンドミニアムでも、月12万〜21万円程度が目安です。医療費も比較的安く、私立病院の医療水準も高いです。外国人対応に慣れた医療機関があります。
税制面では、マレーシアは相続税を廃止しており、贈与税も基本的にありません。MM2H保有者については、海外からの送金に関する税制優遇もあります。
ただし、制度変更には注意が必要です。
MM2Hは過去にも条件変更が行われており、今後も固定預金額、滞在要件、税制の取り扱いが変わる可能性があります。
移住前には、現地の税理士や弁護士に確認することが欠かせません。

