相続の知識

特定の一般社団法人等に対する課税

特定一般社団法人等(次に掲げる要件のいずれかを満たす一般社団法人等(注1)をいいます。)の理事である者(その一般社団法人等の理事でなくなった日から5年を経過していない者を含みます。)が死亡した場合には、その特定一般社団法人等は、その死亡した被相続人の相続開始の時におけるその特定一般社団法人等の純資産額をその時におけるその特定一般社団法人等の同族理事(注2)の数に1を加えた数で除した金額を、その死亡した理事から遺贈により取得したものとみなし、その特定一般社団法人等を個人とみなして、その特定一般社団法人等に相続税を課すこととされています(注3)

  1. 相続開始の直前におけるその被相続人に係る同族理事の数の理事の総数のうちに占める割合が2分の1を超えること。
  2. 相続開始前5年以内において、その被相続人に係る同族理事の数の理事の総数のうちに占める割合が2分の1を超える期間の合計が3年以上であること。

(注1) 「一般社団法人等」とは、一般社団法人又は一般財団法人(公益社団法人又は公益財団法人その他一定の一般社団法人又は一般財団法人を除きます。)をいいます。

(注2) 「同族理事」とは、一般社団法人等の理事のうち、被相続人又はその配偶者、三親等内の親族その他のその被相続人と相続税法施行令第34条第3項に規定する特殊の関係のある者をいいます。

(注3) その特定一般社団法人等について、相続税法第66条第4項において準用する同条第1項又は第2項の規定により課された一定の贈与税及び相続税の税額に相当する金額(既に控除された金額を除きます。)がある場合には、その金額は控除されます。

(注4) 所得税法等の一部を改正する法律(平成30年法律第7号)附則により、一般社団法人等が平成30年4月1日前に設立されたものである場合には、令和3年4月1日以後にその一般社団法人等の理事である者(当該一般社団法人等の理事でなくなった日から5年を経過していない者を含みます。)の死亡について、上記の規定を適用するものとする経過措置が設けられています。なお、この場合には、平成30年4月1日前の期間は、上記ロの2分の1を超える期間に該当しないこととされています。

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