相続の知識

M&Aで会社を売却した経営者はその後どう生きるのか②

M&A

今回は、M&Aで会社を売却した中小企業経営者の事例から、売却後に幸せになる条件
役割、人間関係、健康、資産防衛を整理します。「何をして過ごすか」を考えておく重要性と、落とし穴にも触れます。

お金があっても満たされない瞬間

売却後に多い悩みは、「お金があるのに満たされない」という感覚です。資産が1億円から10億円に増えても、幸福度が比例して10倍になるわけではありません。食事の量や寝具の質は一定ラインで頭打ちになり、通帳の数字は数か月もすれば「当たり前の背景」に変わります。
こうした幸福のパラドックスの中で起きやすいのが、アイデンティティの喪失です。経営者は会社という舞台と肩書きを持つことで、社会の中の役割を自覚しています。手放した瞬間、その役割が消え、「居場所がない」「誰にも必要とされていない」と感じる方がいます。
次に、燃え尽き(アーンアウト)です。資金繰りや従業員の生活を背負う重圧から解放されることは確かにメリットですが、その「戦っていた日々」自体が生きがいだった場合、解放感は時間差で虚無感に変わります。
さらに、取引先や業界仲間とのつながりが薄れ、社会的孤立が進むと、孤独感は加速します。
実際、譲渡後の関心事は「健康」が最上位に来て、次に「食」、その次に「旅行」に移る傾向があるようです。自由な時間が増えるほど、体調管理や日々の過ごし方が幸福に直結するためです。

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