相続対策ってどんなものがあるか考えたことがありますか?
自分にあった対策を考える時、相続が発生する前にできることは次の2つです。
- 現状把握
被相続人となる人の財産が基礎控除額を超えるのかを知る
(3,000万円+600万円×法定相続人の数)
→相続税の簡易試算をおすすめいたします。安心クラブの方は会員特典で無料です。 - 現状把握をした上で気になることを相談
相続税だけでなく他に費用が発生することはあるか、家族に贈与を考えている…など
相続にかかわる出費は、できれば被相続人となる人の財産の中で収めたいものです。
それが難しい場合、相続人のお金を持ち出すことになります。
そこで現状把握をして今のうちに、被相続人側で節税や相続人側でお金を貯めるように…と考えるようになります。
特に所得税率の高い個人事業者の場合、その節税及び相続対策の中に「法人成り」がよい場合があります。
法人成りとは、会社組織を作って個人の事業及び事業資産を引き継いでいくことです。
具体的な内容は個別で異なりますが一般的なメリット・デメリットをご紹介します。
法人成りのメリット・デメリット
個人から法人になった場合、デメリットとして3つあげられます。
法人成りのデメリット
- 法人所得が赤字であっても住民税等の均等割税額(7万円程度)が発生する
- 設立費用がかかる
- 税務申告が複雑になる
ですがこの3つのデメリットを上回るメリットがあります。
そのメリットとは…
法人成りのメリット
- 法人成りすることで税率が下がる
- 役員報酬の計上による給与所得控除の利用
- 家族に給与を支給することによる所得分散
- 生命保険料の必要経費算入
- 退職金の支給
- 合名会社設立による相続税対策
- 欠損金の繰越控除
- 減価償却費の計上
- 相続対策・事業承継
詳しいことは試算後、相談会の時に個別にお話しいただければお客様に見合ったお話しができますが、一般的なお話しとして一部をご紹介します。
1.法人成りすることで税率が下がる
所得税と法人税の実効税率を表にしたものです。
所得税は超過累進課税です。所得が増えれば増えるほど、税率が高くなります。
一方、法人税の税率は一定です。(中小法人の場合、若干変動あり)
ここ数年法人税率は引き下げられる傾向にあるので、法人成りすることで税率が高い個人事業者ほど効果が高く、そのほかのメリットを活かす方法が増えてきます。
2.役員報酬の計上による給与所得控除の利用
●個人事業者
個人事業者の所得=収入-経費
●法人
事業主の所得=役員報酬-給与所得控除
(役員報=個人事業者の事業所得)
給与がない個人事業者であれば、法人成りをすることで給与所得控除を活用することができるようになります。
3.家族に給与を支給することによる所得分散
家族を社員にすれば、先程の給与所得控除をさらに利用することが可能となります。
以上のように、法人成りすることで所得税の面での節税に加え、相続税対策も行えるという大きなメリットがあります。