相続財産の運用のポイント
様々な手続きを経て名義変更を終えた後、相続した財産についてお悩みを持たれる方も少なくありません。
例えば、「せっかく財産を引き継いだけれども、今まで運用の経験があまりなく、どうしたらよいかわからない」といったようなお悩みです。
そのようなお悩みを解消するためには、財産の特性を良く知り、適切に対応することが重要です。財産の種類ごとに悩ましいポイントや対応策をまとめると次のとおりです。
【有価証券】
相続人自身投資経験があまりなく、自分で投資判断を行うのが難しいケースや、銘柄数が多く、一つ一つの状況を把握することが難しく、将来の値下がりに不安を感じているケースがあります。
このようなケースでは、投資信託やラップ口座など、運用を任せられる商品に変更したり、配当金や分配金があまり望めないものは譲渡したり銘柄の変更を検討することも必要です。
【不動産】
遠方にある不動産を相続し、管理が難しいケース、賃貸物件であるが将来の収益について不安を感じているケース、保有することで固定資産税の負担が気になるケースなどがあります。
遠方で管理が難しいケースや収益性の乏しい物件については譲渡を検討する。更地や駐車場など、建物が建っていない土地などは固定資産税が高額になることがあるため、収益の見込めるアパート等の建設なども検討しましょう。
【非上場株式】
会社の経営には参画していないが、株式を保有したままになっている場合で、今後も経営にかかわらないのであれば、発行会社や経営者に対して買い取りを請求します。
【書画・骨董等】
本当に価値があるものかどうかわからないケースや、盗難等が心配で、自宅で保管しておくことに不安がある場合は、鑑定を行ってみて高額であれば、売却や美術館等への寄付を検討しましょう。